前回、ブルーバードという名前は日産の宝物だと言いました。
クルマのネーミングは、デザインの重要な要素だと思います。
今回の「アルファロメオ」は、その名前の響きだけで、既に大きなアドバンテージを手に入れています。
さてこの名前ですが、調べてみるとこういう事です。
20世紀の始め、イタリアにあったフランスのダラック社の工場が不振にあえいでいました。ミラノの企業家集団がその工場を買い取ったのです。名前を「Anonima Lombarda Fabbrica Automobili」としました。「ロンバルダ自動車製造株式会社」です。頭文字を並べるとALFAになります。 1910年のことでした。
ロンバルダというのは、ロンバルディア地方の、という意味です。
ところが、この会社も上手く行きません。
1918年、ナポリ出身の実業家Nicola Romeo氏がこの会社を買います。 こうして、Alfa Romeoというブランドが誕生しました。
第二次大戦後の1954年に、アルファロメオ・ジュリエッタという傑作が生まれますが、この車名は、「ロミオとジュリエット」に由来するというのですから、なんともロマンチックな話です。
ご存知の通り、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台は、イタリアのヴェローナです。
ミラノからヴェローナまでは、クルマで1時間ぐらいです。
日本語ではロミオと表記するのが一般的ですが、
英語の表記では、Romeo and Juliet です。

さて、アルファロメオからは、159とブレラという新型車が出ましたが、今回は、アルファのエントリーモデルの147を取り上げました。僕とっては、アルファというのは、あまり大きなクルマはピンときません。荒川さんの評価は厳しいものでしたが、今回のマイナーチェンジで、数年後のフルモデルチェンジが、なんとなく想像出来るような気がします。
番組の中でも話していますが、とにかくハンドルと椅子は特上です。

今回のゲストは、CGデザイナーの佐野和信氏です。
30歳です。今までで最も若いデザイナーです。
ロケをした調布の飛行場周辺は桜が満開で、良いお花見が出来ました。 佐野氏をネットで検索していたら、カリフォルニアでイラク戦争反対のデモに参加した佐野和信氏に行き当りました。
同姓同名かと思っていたら、本人でした。
年の半分はアメリカで過ごし、最新技術の研究をなさっているそうです。調布の飛行場に隣接したレストランで仕事をしていて、
デローリアンの「バックトゥーザフューチャー版改造車」に情熱を傾ける。 理想的な暮らしです。
カウンタックの小畑氏のお弟子さんというか、弟分に当る方のようです。
佐野氏は、小畑氏のちょうど10歳年下です。
僕が大学を卒業したのは、1967年です。その頃、デザイナーという職業は、まだ一般的ではありませんでした。
友人の娘さんがこの春大学生になったのですが、彼女はインダストリアルデザイナーを目指しています。
“モノの形”が重要になってきた、ということは、その国が成熟してきたことを意味します。
そこにコンピュータが登場したのですから、デザインの仕事はこれから益々その分野を広げていくのでしょう。

 

 

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いつものように、六本木のオフィストゥーワン駐車場に集合。

とにかく、このエンブレムには心が躍る。

収録準備。この春は、いつまでも寒い。

でも、春は確実にやって来る。ヨットに乗る人が増えてきた。

そろそろスタート。風が冷たい。

少しでも日が射すと、とても暖かい。
収録スタート。有り難いことに、太陽が顔を出す。
今回の荒川さんの採点は、非常に厳しい。

内装は、相変わらずとても魅力的。

2005年秋、アルファの故郷ミラノで見かけたアルファ。

佐野氏を中心に、収録前の打ち合わせ。

反対側から見ると、ガラス窓のむこうは、居心地の良さそうなレストラン。 佐野氏の仕事場でもある。
これが、デローリアン。
ドアとトランクを開け放ったデローリアン。
ステンレスの質感が良くわかる。 本編をご覧頂けばおわかりでしょうが、デローリアンは、この後空を飛ぶ!!