ジャガーXJシリーズは、思い出深いクルマです。
ニュースステーションという番組が始まったのは、1985年の
10月でした。その頃はポルシェに乗っていました。
ポルシェというクルマは、ご存知の通り、スピードを出せば出す程、面白く、楽しめるクルマなのです。
ごく一部の方しか分からないので、非常に恐縮なのですが、
赤坂から、コロンビアの前の細い道を通って、急な坂を登りきって
青山通りに出る信号があるのですが、その赤信号で停まり、
青になったところで、後輪を鳴らしながら、やや薄青い、タイヤが焦げる煙を漂わせつつ青山通りへ走り出る、これが楽しみのひとつでした。
ところが、ニュースステーションが始まって、「こんなことをしていて、新聞ダネになったらみっともない、すぐ脇が赤坂警察だし・・・」ということで、スピードを出さなくても楽しいクルマに換えることにしたのです。
で、選んだのが、ポルシェと同じダークブラウンの
ジャガーXJ6でした。その次もジャガーだったので、かなり長い間
ジャガーには乗ることになります。
今回のジャガーと違って、アルミボディーではなかったので、その重量の為でしょう、正に「猫脚」でした。
僕の印象では、ジャガーはメルセデスと違って、最新のテクノロジーを駆使するという感じではなく、もっと趣味性の高い、わが道を行く、という路線でした。
ところが、現在の「オールアルミモノコックボディの採用」で、
一気に最先端技術のクルマに変身しました。
今でこそアストンマーチン、ボルボ等と並んで、フォードの傘下にありますが、ジャガー社は、元をただせばあのブラックプールで産声を上げた会社です。
そうです、映画「シャルウイーダンス」のBlackpoolです。
そこで、オートバイのサイドカーを、当時としては珍しいアルミで作る会社だったのですから、アルミニウムへ先祖帰りしたという見方も出来るでしょう。
とにかく、今回乗ったジャガーXJ SuperV8Lの室内は、
これほど居心地の良い空間は、地球上にそうは存在しないだろう、
というぐらいの気持ち良さでした。

今回のゲストは、デザイナーの吉岡徳仁(とくじん)氏です。
1967年生まれ、肩書きは空間デザイナーです。
ニューヨークのMOMAのパーマネントコレクションにも入っている作品のデザイナーです。
そのポリシーは「誰も創った事のない作品を歴史に残すこと」
TOFUという名前の照明器具。パンチェアーという“窯に入れて焼き上げる椅子”、どれもとてもユニークです。
そのクルマ選びも、「デザインされていない」のが基準とかで、
現在はメルセデスGクラス。
吉岡氏の話だと、このGクラスは、間もなくモデルチェンジされて、
丸みを帯びたデザインになるとの事。
丸みを帯びると、Gクラスではなくなると思うのですが・・・・さて、前回は建築家大江匡氏の、ポルシェ・カイエンをご紹介しましたが、この「カイエン」とはどいう意味なのか、ずっと不思議に思っていて、ようやくそれが分かったので、お知らせしようと思います。
[カイエン  Cayenne]中南米産の香辛料、カイエンペッパーからのネーミング。刺激的、冒険的といった意味合いのようです。南米ギアナの首都は、カイエン川の河口の町KAYENNEです。
ギアナはフランス領なので、カイエンヌと読みます。
このあたりで栽培されている香辛料なので、カイエンペッパーと呼ばれるようです。
ついでに、他のポルシェの車名もチェックしてみました。
[カレラ  Carrera] スペイン語で、競争、レースの意味。
[ボクスター  Boxter] 水平対向エンジンはボクサーエンジンと呼ばれます。向かい合ったボクサーがお互いにパンチを繰り出す様に似ているからです。水平対向4気筒エンジンだと確かにそうですが、6気筒だと、手が3本同士のボクサーの試合になってしまいます。 Boxer+Roadster=Boxter という造語です。
[ケイマン Cayman] 鰐は、クロコダイルとアリゲーターが有名ですが、アリゲーターに近い種類で、カイマンというスバシコイ鰐がいます。そこからのネーミング。
スペルは、Caimanが一般的のようです。さて、番組でも申し上げましたが、


今回で「久米宏のCAR TOUCH」は、一区切りとなります。
想像以上に沢山の皆様から、暖かい励ましの言葉を頂きました。
心から感謝申し上げます。
#1から#12まで、11月いっぱい、今まで通りご覧いただけます。ボクも何度も見ようと思っています。
事情が許すなら、#13、#14とアーカイブを増やして行きたいとも考えています。
12回で一区切りとした理由のひとつに、しばらくドイツに行かなければならないという事情があります。2002年に続いて、
本格的にワールドカップを見てみようと思います。
このホームページの中心が、CAR TOUCHから「ワールドカップ特別番組」に移るということでもあります。
このホームページを、今後ともどうぞご贔屓に。

 

 

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いつものように、OTOビルの駐車場に集合。快晴。
これもいつもの資材車。TSPという会社の協力を得ています。

2台のジャガーがいつものヨットハーバーに。比べるものがないので、絶対的大きさがわからない。

XJ SUPER V8 L

XJR

¥15,200,000也(消費税込み)

¥12,950,000也(消費税込み)
荒川さんが持ってきたかなり昔のXJのインテリア。ステアリングとシフトレバーがなんともエレガント。
荒川さんは、アルファ、キャデラック、ジャガーと、このところスーツ姿でキメテいる。
ため息の出るインテリア。
ドライバー席は「天国」と言ってもいい。このクルマはショーファーがいらっしゃる方のクルマなのですが。

このジャガーはLで、ショーファーバージョン。前席のヘッドレストの裏にモニター。そして、手前に開く豪華なビジネストレイ。僕の記憶だと、昔はピクニックテーブルと呼んでいた。

オーナーのプライバシー保護用(日焼け止め効果も?)のシェード。
後席の三角窓にも専用のシェードが出てくる!
腕組みしている板倉ディレクター。
しゃがんでいるのも板倉ディレクター。
彼女の後ろ姿でもわかるように、ようやく暖かくなった。
ブルーとグレーのボーダー柄のシャツは、チーフカメラマン格の谷さん。無類のクルマ好き。
吉岡氏の事務所。この日は雨。緑がとても鮮やか。
AXISのポスター。なかなかハンサムです。
150年前の梁が蘇った。
この駐車場は、ゲレンデワーゲンの為に作られていることがわかる。
これが最後の「理想のクルマ」やはり「デザインは難しいか・・・・・」