カータッチ速報は、MINI以来しばらく更新していませんでした。久しぶりの試乗です。
今回は、7年ぶりにフルモデルチェンジを受けた、メルセデスのCクラスです。
実は、僕は先代、先々代と2台のCクラスを11年に渡って乗ってきました。
個人的にも非常に気になる新モデルです。
 
今回のモデルチェンジでは、ふたつのタイプが発表されました。
エレガンスとアバンギャルドです。
日本ではアバンギャルドばかりが売れているそうですが、
僕は絶対にエレガンスの方が良いと思っていたので、
迷うことなく、エレガンスを借り受けました。
メルセデス・ジャパンはC250を強く勧めてくれましたが、
C200・コンプレッサーが右ハンドルだったので、こちらをチョイスしました。



    久しぶりの、いつもの駐車場。思わず「大きいッ」と声が出る。
  どう考えてもエレガンスの、このフロントグリルの方がマトモだ。ガラスに僕が映っている。   バッジは必要なのだろうか。   怪しげな雲行きの中、西へ向かう。

太陽が雲の合間から顔を出してくれる。   サイドビューはあまり特徴がない。しかし、じっくり眺めているととても整理された形とわかる。   先代(W203)と比べるとずいぶん大きくなったように見える。   実際は、全長で50mm、全幅で40mm、全高で20mm大きくなった

この大きなフロントグリルが、クルマをより大きく見せている。   フロントは、ぐっと立った。   全体的に、質実剛健という感じになった。後に紹介するが、荒川健氏の言うように、 往時のメルセデスへの回帰なのか。このリアのデザインも十年経っても飽きない形を考えたのだろう。   マフラーは1本出し。リアにかけてのサイドの絞込みが少なくなったのも、大きく見える要因。

さらに、雪のある所までドライブ。

C200コンプレッサー。
200だが実際の排気量は1795cc。

ハンドルを握って走らせてみました。
コンプレッサーが付いてはいますが、やはり1795ccでは力不足。
発進時や加速時には、ストレスを感じるし、かなりエンジン音が気になります。
ただし、高速道路では一旦流れに乗ってしまえば、力不足は感じないし、
山あいの長い登り勾配でも、問題はないと思いました。
高速安定性はさすがで、メルセデスに乗っている事を思い出させてくれます。
車内も広くなりました。特に、運転席の足元はずいぶん余裕が出来ました。
今回、415キロを走り、消費ガソリンは37.7リットルでした。 ほとんどが高速道路だったとはいえ、リッターあたり11キロという好燃費でした。



さて、インテリア。試乗車はオプションで本皮シート。   内装はごく普通。もっともこのクルマは車両本体価格455万円の最廉価版。   メルセデスといえば7速ATの、7G-TRONICだが、残念ながらこのクルマは 5速AT。 もちろんこれでも何の不満もない。   ナビはここに収まっている。

こうして現れてくる。   ドライバーシート側のドア。

真上から見ると、握り易いように凹凸が付いている。 妙に芸が細かい。  

車外に出て、ドアをロックすると、ドアミラーが自動的に畳まれる。
遠くから見ても、ロックされているのがひと目でわかる。コレは便利かも。

  エンジンは直4の1795cc。はやりのエンジンフードで覆われていないのが良い。   先代、先々代とも、このゴルフバッグが真横にすっぽり収まったのだが、 新しいCクラスでは少し斜めにしないと入らない。


尖ったところのないデザインなので、どんな場所にも似合う。


新しいCクラスは1週間我が家のガレージにありました。
毎日見ていると、写真ではそうでもないのですが、フロントグリルの大きさが、
どうにも気になってきました。これはEクラスのマイナーチェンジ後もそうでした。
どうにもバランスが悪いように感じます。
「所有するのだったら、絶対にエレガンス」と思っていたのが、1週間たったら、
「やっぱり、アバンギャルドにするかな・・・・」になっていました。
アバンギャルドのあの大きなベンツマークが、ひとまわり小さくならないものでしょうか。
カーデザイナーの荒川健氏は、このCクラスのデザインを高く評価しています。
一部ですが、雑誌Motor Fan から引用してみます。
“新型Cクラスのデザインで最も象徴的なのは、フロントグリルの幅を広げて基本面を起 
こしている点である。全体の印象からも、これまでのシェレンプ体制でのエモーショナル志向から、かつてのブルーノ・サッコ時代に持っていた威厳や品格も重視したデザイン戦略にシフトし始めたように私には感じられるのだ“
 
荒川氏の読みが正しいとすると、CLSクラスのような馬鹿げたデザインのメルセデスは姿を消してくれる のでしょうか。 
CLSは世界中で売れているらしいから、やっぱり駄目でしょうか。
では、僕が乗っている先代のCクラス(AMG仕様ではありますが)と、 新しいCクラスを、じっくり見比べて下さい。



 
 
 


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