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Episode11
Episode11'
総集編

こうして、1月15日の夜6時55分、NY行きの飛行機に搭乗しました。フライトが始まって間もなく、ウェルカムシャンパンを飲みながら、実に妙な感覚に襲われていました。

ちょうど4年前の2002年の元日、僕はパリ行きの飛行機に乗っていました。それは、ほんの1週間前に決まった取材でした。
目的地はチュニジアの首都チュニス。
何故チュニジアかというと、H組に、ロシア、ベルギーと並んで、チュニジアが入ったからです。1週間前までは、僕は自分の人生で、
チュニジアという国へ行くことになるとは、思ってもいませんでした。実に不思議な成り行きでした。
あの時の「何でこうなるの?」という摩訶不思議な感覚が、
再び、NY行きの飛行機の中で蘇ってきたのです。
今回は、F組で、オーストラリア、クロアチア、そしてブラジルです。僕は、自分がブラジルへ行くことがあるなんて思ってもいませんでした。「何でこうなるの?」

しかし、この事に限らず、人は、自分の運命はほとんど自分で決めていると思っていても、実は、ほとんど自分が関与していないところで決定されていると考えた方が、事実に近いかも知れないのです。

なんてことを考えているうちにNYに到着です。

機内アナウンスで、NYの気温がー4℃だと聞いた瞬間、4年前のシャルルドゴール空港がー3℃だったことを思い出しました。
僕は妙に数字を覚えてしまう癖があります。
上空から見たジョンFケネディー空港は、真っ白く凍っていて、
まさに「ダイハード2」そのままでした。

NYからサンパウロまでは、今まで乗ってきた同じ飛行機、同じ座席なのですが、一旦降りて、アメリカに入国しなければなりません。
入国審査の厳しさは、何度も聞いていたので、身を固くして入国審査の列に並びました。
かなり時間のかかる人と、あっさり終わる人がいます。
確かに「指紋チェック」が実行されています。まず左の人差し指、
次に右の人差し指を透明なガラスの上にのせます。
僕の番になりました。簡単な質問の後、指紋チェックです。
右の指になった時、係官が僕の指をぐっとガラス板に押し付けました。僕は彼の胸についている名札を思わずにらみつけました。「Mr SPELLMAN」、20代後半の青年でした。
その時初めて気付いたのですが、指紋が終わると、小型カメラをこっちの顔に向けて、係官はモニターをじっと眺める瞬間があるのです。
その瞬間の後、Mr SPELLMANはニッと笑って「Welcome to New York!」とのたまわったのです。
後日知ったのですが、NYで指紋チェックが実施されて間もなく、
ブラジルは、アメリカ人旅行者に限って、指紋チェックを開始しました。ブラジルは結構アメリカ嫌いなのです。

JALのラウンジのトイレにウォシュレットが完備していることを確認しつつ、3時間待機、再び機上の人となりました。

機内に戻ってみると、NYで半分くらいの乗客は入れ替わると思っていたのに、なんと殆どが同じ顔ぶれです。

「おや、まあ」ということで、東京から隣同士だったビジネスマンらしき人物とようやく話をし始めました。
彼はUCCコーヒーの執行役員のK氏で、いろいろお話を伺いました。K氏によると、東京・ブラジル便は恒常的に満席で、従って航空会社は、この路線に新しい機体は導入しないとのこと。
確かに、我々が乗っていた飛行機はかなり古びていました。
チケット購入が困難だったのは、リオのカーニバルとはあまり関係がなかったようです。
K氏は、サンパウロに着くとすぐにローカル便に乗り継いで、
地方のコーヒー栽培農場を回るとのこと。帰国したら、すぐタンザニアのコーヒー農場の視察だとか、ご苦労なことです。
どうやら、日本の輸入農作物に関する農薬使用基準が変更になる為の作業をなさっているようです。

機内で、「イン・ハー・シューズ」と「Mr&Mrs Smith」を見ました。
BピットとAジョエリーの作品は駄作。そういえば、4年前のパリ行きでもAジョエリーの映画を見ました。

9時間後、サンパウロに到着、朝8時30分、真夏の日差しがまぶしい。入国審査に1時間半並ぶ。審査ブースは12もあるのに、係官がいるのは3つだけ、あまりの能率の悪さにあきれ果てる。

おまけに、リオへの乗り継ぎが大幅に遅れる。飛行機の欠航。途方にくれています。(ココをクリック
3時間待った挙句に、出発ゲートにはこの表示。(ココをクリック
同じゲートから同じ時刻に5種類の便が出発するという信じられない表示です。さらに待つこと1時間、ようやくサンパウロを飛び立ちました。

へとへとでリオデジャネイロに到着。でも、この歓迎でやや気分良し。(ココをクリック)なんと、成田から30時間半です!!!
着いたホテルが、RIO INTERNACIONAL HOTEL(ココをクリック)いやー、疲れました。